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完成見学会レポート(岡山市東区T邸)

岡山で開催させていただいた完成見学会(10月21~23日)のレポートを何故か今時期に?投稿させていただきます。
秋から冬へと季節的にも随分温度差時間差ある投稿となってしまいましたが、
その間お引越し後に訪問させていただく機会もあり入居後の感想なども少し伺うことができました。 当日は、近年少ない台風が最も近づく悪天候の中、岡山だけではなく広島や山口からも参加いただき、
予約枠も満席となり無事盛況で終えることができました。
これもと快く見学会をさせてくださった施主さんを始め、協力施工・関係業者の方々のお陰だと深く感謝申し上げます。  

一見、シンプルで手間ひまがかかっているとは思えないかもしれませんが、
自然素材をふんだんに採用し性能や機能も満たすということは、 見えないところに本質があり、木製サッシやら、内外とも漆喰塗りなど工事は大変で時間も要します。
それだけに、岡山で台風という悪条件下でも満席でご覧いただかなくてはという気持ちでした。

また、写真上のような見えそうで見えにくい、けれど見えるだろう? なんともあいまいなパーティションですが、
過去の見学会でご覧いただいて気に入って下さった奥さんからのご要望でもあり、喜んで造らせていただきました。
シンプルな家の外観のアクセントにもなり、ありそうでないというだけではなく、実は夜の光の洩れ方がとても美しいです。

 

角地や南道路宅地は誰もが望む宅地ですが、反面プライバシー(外からの視線)が気になり、 日中でも窓にカーテンやブラインドが引かれ、せっかくの室内は閉鎖的になりがち。 日本の伝統的建築様式の素晴らしい点の一つは、室内から庭へと広がり自然へと解放される暮らし方にあります。 アイトフースでも庭との繋がりを重視し、開放的な住まいづくりをこころがけています。 このような日本の考え方は、欧米に影響を与えているところだといえます。

比較的コンパクトな室内でも、家具や庭の計画が同時進行で行われるため、家具選びにも困りません。
少々大きめに家を建築しても、後から家具を探すと意外とハマる物がなく(デザイン・サイズ・価格など) とくに写真のように2mを超えるソファやダイニングテーブルは入らないことが殆んどのようです。 ましてや、照明計画なども含めるとこれまた位置関係がシックリきません!
この辺り、分かっているようでできないことのようです。
(こんなことは設計の仕事としては、あたりまえのことだと思うのですが?)

明らかに実質面積より広く感じられるリビングダイニングキッチンです。 キッチン床はタイルが貼られ、夏はひんやり、冬は床暖房により心地よい暖かさ。 「木+床暖房」の組み合わせより「タイル+床暖房」の方が遠赤外線量が多く、明らかに快適です。

定番になりつつあるアイレベルのウォールオーブン(AEG社)や輸入食器洗い機を備えたフルオーダーキッチンを
ほぼ全棟に採用させていただけているのも、
自社デザイン施工で価格を抑え、長年の信頼のメンテナンス体制があることで実現していることと思います。

家は、寛ぎと安らぎの場でなくてはならないと誰しも考えるはずです。
先ずは「寒い暑い」を解消し、なんちゃってではなく本物の涼温快適な住環境を備え、 家事労働時間を減らせる設備を欧米並みに備えることでゆとり時間を生み、ストレスフリーを目指す! こんな欧米ではスタンダードなことを要点として住宅設計を行うことが、
国内ではどれだけ満足度の高い住まいになるかということを実感しています。
もちろん上の写真のように、夜の灯りの洩れ方もあたたかで、
「家に帰りたくなる、家が好きになる」ようなデザイン的要素も、住み継がれる資産価値の高い住まいづくりに重要です。

台風の中、ご来場いただいた方々にも完成見学会ではスタンダードの基準をお伝えすることができ 無事見学会を終えることができました。
関係者の皆さん、誠にありがとうございました。