アイトフース

BLOG

アーカイブ

素材の厳選 そとん壁
2021年10月1日

実物を確認する、ということ

こんにちは。設計の上田です。
先日ブログでも紹介させていただいた福岡のIさま訪問の後、そのまま宮崎県都城市にある外壁材料の本社工場(高千穂シラス社)へ視察に行ってきました。

SNSが発達したことで写真や文章のみでなんとなく物事を分かったような気になってしまうことも多い昨今ですが、やはり実物を見たり触ったりしてこそ本質を感じられるように思います。

新しく使用する建材を検討する際、サンプルを取り寄せる方法もありますが(きっとこれが一般的ですが)、できる限り直接足を運び実物を確認するようにしています。携わっている方と話をすることで、WEBサイトやカタログからでは分からない部分を感じ取れることも多いのです。こだわりを持ったシェフが食材の産地まで足を運び、吟味することと似た感覚かもしれません。

100%自然原料から成る、サスティナブルな素材

今回視察させていただいたのは高千穂シラス社の『そとん壁』という外壁材です。

鹿児島県から宮崎県南部にかけて、シラスが積み重なっている広大なシラス台地があります。サラサラした粉状のシラスは、豪雨の際に土砂崩れを引き起こすなど、地元では厄介ものとされてきたようです。『そとん壁』はそのシラスをうまく活用した素材で、人と環境にやさしい住建材として注目されています。

その中でも魅力的な特徴は、自然素材特有の質感の美しさ、材料と製造方法がかなりサスティナブルであるということです。

室内用の塗装で一般に多く採用されている珪藻土は、海や湖に堆積した珪藻を熱風乾燥、1000℃程度で焼成して生成するものが多いです。
一方で『そとん壁』は、原材料はシラスというマグマが溶岩になる前の成分を山から採取し、ビニールハウスの中(中はかなり高温でした)で太陽熱を利用し天日乾燥します。焼成するエネルギー消費がなく、かなりローテクで環境負荷が少ない材料です。

現地では、地元農家さんによる生産システム* やメンテナンス方法など一通り見させていただきました。

*  大規模工場を建設することなく、周りの自然環境を守りつつ、農作業の合間にシラス原料の加工や袋詰めを担当してもらうなど、地元もゆたかになる生産委託システムを構築されています。

やはり製造過程や実際に携わっている方々を見るとまた新しい発見もあり、大事なことだと改めて感じました。

10月8日(金)から完成見学会を開催させていただく住宅では、外壁材にその『そとん壁』を採用しています。
アイトフースでは、一手間かけた独自の施工方法によりオリジナルなテクスチャーを作り出しました。写真だけではなく、実物を見る、触るとまた違う印象を持っていただけると思います。

こちらからぜひイベントの情報もご覧ください。

関連記事