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暮らしの中の自然光

Publish :
2023.02.05
Category :
ブログスタッフブログ住まい

こんにちは。設計の上田です。
今日は、住宅を建築する上で太陽の光をコントロールすることがいかに大切であるかをお話させていただきたいと思います。

目次

人と太陽光の関係

私たち人間は、太陽が昇るとともに活動を始め、沈みだすと休息に入る、というサイクルのなかで生活をしてきました。日々の生活リズムだけでなく、太陽によって天候や季節も存在しています。

そう考えると、太陽光ほど生活に影響を与えるものはないかも知れません。コロナ禍が長く続き、室内で過ごす時間が増えてきた現在では、その影響はより大きなものとなっています。特に今のような寒い時期だと、部屋の中に光が差し込むと暖かく感じ、気分も良くなりませんか?住まいにおいて、それぞれの季節や時間に応じて自然光をうまく室内に取り入れることで、暮らしを豊かにできると考えています。

朝陽を感じながらの朝食は、意識しなくても自然と良い一日のスタートになることでしょう。昼間に自然光が入る、照明器具に頼らない暮らしは、電気代の節約にもなります。冬場に差し込む光は、同時に部屋を暖める暖房効果もあります。北側に設置したトップライトからの光は、刻々と塗り壁の表情を変化させ、心地よさを感じます。

太陽を味方につける住宅設計(パッシブデザイン)

住まいを計画する上で最も大切にしていることは、敷地ごとに異なる自然光の入り方を、よく理解しうまく活かすことです。これができているかで、住まいづくりの成功・失敗が決まってしまう、といっても過言ではないかもしれません。

土地の向いている方角だけでなく、隣地の状況によっても陽の入り方は様々です。もちろん、全ての土地で朝日が入り、昼間も燦々と自然光が注ぎ込むとは限りません。候補地が決まると、時間別に敷地に赴き、隣地建物や窓の位置を把握し、自然光の入り方、風の通り抜けを確認します。

プランを作成する際には、無駄を極力排除し、シンプルに可変可能な豊かな暮らしをイメージすることを心掛けています。どうしても、色々な要素を注ぎ込むと建物自体が大きくなり、冷暖房の効きの悪いプランになりがちなのですが、そこからブラッシュアップして提案図を作成します。提案図にたどりつくのに、30~40 プラン、まとまらない場合は100 プラン近くまで練ることもあります。

ファーストプランを提示させてもらう際も、自然光の入り方のイメージ、庭部分への陽の入れ方、窓から見える景色、風通しなどを説明させていただくことに大部分の時間をかけています。それも、新しくなる暮らしで上手く太陽の光と付き合ってほしい、との思いからです。トップライト
での日差しのコントロール、リモコンによる通風、タープによる日よけ計画など、より心地よく暮らしていただくには、最初だけ少しコツがいります。その辺りをひとつひとつ理解いただくことで、家のポテンシャルを活かし最大限に快適な暮らしが実現すると考えています。

これまでの生活のなかでは「太陽の光」についてあまり意識する機会がなかったかもしれませんが、新しい住まいには自然光をうまく取り入れてみませんか?暮らしの質はぐっと向上し、毎日心地よくゆたかな時間を過ごしていただけることと思います。

土地購入をこれから考えられている方にとくにおすすめなのが、常時お受けしている『外観ツアー』というイベントです。広島市にて10~15 棟の実際のお住まいを外観からご覧いただきながら、本日お話させていただいたような内容を、もっと詳しく説明させていただいております。

「陽の入り方」だけでなく、家と庭の繋がりや、自然素材の経年変化についても実際にご覧いただけます。(築20 年を超える建築事例から最新の住宅事例までご案内しております。)

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