ページが見つかりませんでした – アイトフースは、日照や通風、道路との距離、周辺の自然環境など、敷地が持つ個性を見極め、最大限に活かすデザインをご提案します。 https://aitohus.com アイトフースは、日照や通風、道路との距離、周辺の自然環境など、敷地が持つ個性を見極め、最大限に活かすデザインをご提案します。 Mon, 04 Mar 2024 01:45:00 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=6.4.3 実際の暮らしを味わう宿泊体験 https://aitohus.com/2024/03/08/shyukuhaku-taiken/ Fri, 08 Mar 2024 03:00:00 +0000 https://aitohus.com/?p=30565

こんにちは。広報担当の小村です。

アイトフースでは、建築のお申込みをいただいたお客様に「宿泊体験」をしてもらっています。ご家族でモデルハウスに一泊してもらい、住まい心地を体感していただきます。実際に体験してみなければ想像がつきにくい設備機器の使い勝手や温熱環境、照明の雰囲気を味わっていただくことで、その後のお打ち合わせでもより具体的に暮らしをイメージしてもらえるようになると考えております。今日は、宿泊体験でどんなことが味わえるのかを一部ご紹介します。

目次

家電設備の使い勝手

アイトフースの住まいでは、大容量の食洗器やオーブン、スチームサウナなどこれまでの暮らしでは使ってこなかったような設備をいくつか採用しています。どれも暮らしがぐっと向上すること間違いなしの設備のため自信をもっておすすめをしているのですが、みなさまにとっては一度体験してみないことには本当に必要かどうかの判断が難しい部分もあるかと思います。不安を無くして検討をしていただけるように、宿泊の機会に使用してもらいます!

まずは、大容量オーブンを使用しての夕食づくり。せっかくの機会なので、お客様と一緒にお料理をさせてもらっています。献立は、ほかほかの白ご飯にお野菜の肉巻き(揚げ物)、けんちん汁です。

使うまではなんとなくハードルの高い印象のオーブン。実は、焼く以外にも揚げる・煮る・蒸すといった調理も可能で万能な助っ人です。コツを覚えて使いこなせるようになれば、ICやガスコンロはほとんど使わなくなったというオーナ―様もいらっしゃるほど!調理中にほったらかしにしても大丈夫なのは、大きなメリットですよね。

宿泊の際には、お野菜の肉巻きと炊飯の「同時調理」もお試しいただいております。

キッチン周りでいうと、大容量の食洗器(AEG社)も実際に使用していただきます。「どのくらいの量の食器・調理器具を一度に洗えるのか」、「余洗いなしの汚れの落ち具合」、「稼働中の音」など、気になる点をお確かめいただけたらと思います。

多くの方が初体験のスチームサウナ

宿泊体験の際には、スチームサウナでの入浴体験も推奨しております。ドライサウナやミストサウナは温浴施設などで体験されたことがあっても、スチームサウナは初めてという方がほとんど。なんとなくよさは分かるけど、いまいちイメージができていない、という方も多いと思います。

こればかりはぜひ一度実際に体験をしていただき、身体の温まり方の違いやお肌への効果を感じていただきたいのです!毎日入浴をしていただくことで、より美容や健康への効果を実感いただけるのですが、1回の入浴でも「翌日の化粧ノリが違った!」とお声をいただくことも。

温度を調整すればお子様も問題なく入浴していただけますので、ぜひ一緒に体験されてみてください。


夜ならではの灯りの雰囲気

家ではゆったりと過ごしていただきたいとの思いから、夜はくつろげる灯りを提案しております。日中のモデルハウスをご覧になって、照明数の少なさが気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか?これまでの暮らしと比べると全体の明るさは落ち着いた雰囲気かもしれませんが、適材適所に照明を配置することで日々の暮らしもしやすくなっていることを体感いただきたく思います。

そして、落ち着いた明るさのなかで夜を過ごすと睡眠ホルモン(メラトニン)が分泌され、寝つきがよくなったり睡眠の質が高まったりいう効果もあります。「普段はなかなか寝てくれない子供たちが珍しくすっと眠りについていました!」という声もよくお聞きします。

とはいえ、落ち着く灯りに関しては個人差もあります。実際に過ごされてみて「もう少し明るさがある方が落ち着く」といった場合は、ご意見を踏まえながら照明プランをさせてもらっておりますのでご安心ください。


宿泊される時期にもよりますが、冬の寒い時期、夏の暑い時期は「エアコン一台」での空調の快適さを味わっていただけます。ゆったりとご自宅のように過ごしていただくことで、よりリアルに体感されてみてください。

その他にも、空間の広さのイメージやキッチンの使い勝手北欧家具の使い心地に関しても、気になっていた部分を、一晩を通してゆったりとご家族でお確かめいただけたらと思います。お打ち合わせの中だけでは気が付かなかったようなことも何か見えてくるのではないでしょうか。宿泊体験が、理想の暮らしを叶えるためのお手伝いとなれましたら幸いです。

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MUUTO 価格改定のお知らせ https://aitohus.com/2024/03/02/muuto-news2403/ Sat, 02 Mar 2024 07:30:53 +0000 https://aitohus.com/?p=30556 北欧を代表する家具メーカー、Muuto(ムート)よりお知らせです。

本国にて新プライスの更新に伴い、誠に勝手ながら2024年4月1日(月)より価格改定が行われることとなりました。

近年注目を浴びている新たな北欧スタイル「ニューノルディック」を牽引してきたMuuto。伝統的な北欧デザインやクラフトマンシップをルーツとしながらも、最新の技術や大胆な発想力を取り入れることで、これまでにない北欧家具を探求するブランドです。

時代の文脈に新たな視点を加え、モダンなプロダクトを提供し続けるMuutoのアイテムを、この機会に改めてご検討いただけましたら幸いです。

アイトリブでは、現行価格でのご注文を2024年3月30日(土)まで承ります。

その他ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

おすすめアイテム

「Outline Sofa / 2-Seater」

Size:W170×D84×H71/SH40cm
現行価格 ¥646,800-(¥588,000+tax) → 新価格 ¥661,100-(¥601,000+tax)

視覚的な軽やかさと快適な座り心地を実現したソファ。全体的に大きすぎず使いやすいサイズ感ですが、座面の奥行がありゆったりくつろぐことができます。座り心地はしっかりめです。

▴納品事例(リビング)

「Stacked Storage System」

・Small
Size:W21.8×D35×H43.6cm
現行価格 ¥33,000-(¥30,000+tax) → 新価格 ¥34,100-(¥31,000+tax)

・Medium
Size:W43.6×D35×H43.6cm
現行価格 ¥42,900-(¥39,000+tax) → 新価格 ¥44,000-(¥40,000+tax)

モジュール式のストレージシステム。大小のボックスを並べたりずらして重ねたりすることで、箱の中だけでなくちょっとした段差や隙間までも収納スペースになります。

▴納品事例(ダイニング)

「70/70 Table」

Size:W225×D90×H73cm
現行価格 ¥442,200-(¥402,000+tax) → 新価格 ¥455,400-(¥414,000+tax)

天板のエッジや三角形のフレームなど丁寧なディテールが利いたシンプルなテーブル。ダイニングだけでなくワークテーブルにも適しており、カラー・サイズバリエーションも豊富です。

「Pull Floor Lamp」

Size:φ31.5×H150cm
現行価格 ¥144,100-(¥131,000+tax) → 新価格 ¥148,500-(¥135,000+tax)

北欧らしさを感じさせるナチュラルウッドとテキスタイルシェードの組み合わせがあたたかな雰囲気。コードを引っ張るとシェードの高さ調整が可能です。

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本件に関するお問い合わせはこちら

0866-97-5180(岡山 AITOLIV+)

info@aitoliv.com

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オーナー様たちからのお声 https://aitohus.com/2024/03/01/staff-240301/ Fri, 01 Mar 2024 08:23:29 +0000 https://aitohus.com/?p=30545

こんにちは。設計の長坂です。

先日厄払いをお願いした神社の神主さんに教えてもらったのですが、今年は干支が一周した甲辰年で、今まで努力してきたことが花開き実る縁起の良い年だそうです。自分の干支がそんな年に当たることを聞いてよりわくわくしています。今年も引き続き住まいづくりのお手伝いを頑張ります!

オーナー様と話していて嬉しいこと

より暮らしを楽しんでいただけるよう、オーブン教室や家具のメンテナンスレクチャー会など、オーナー様に向けても定期的にイベントを開催しています。その際に、住み心地についてうれしいお声をお伺いすることもしばしばあり…これがこの仕事の大きなやりがいのひとつになっています。直近開催した「ファブリックのある暮らしELVANG展」でも、お引渡しから10年近く経っている方から最近お引渡しした方まで多くのオーナー様にお越しいただき、暮らしについて色々お話しいただきました。これから住まいづくりをご検討される方にもお届けしたい内容だったので、この機会に紹介したいと思います。

〈 オーナー様からのお声 〉

・「モデルハウスに来ると、いつもインテリアのアイディアを探してしまいます!自分たちではなかなか出会えないものがあり、足を運ぶ度に発見があります。」

・「床暖のタイルの上で、おなかを床にピッタリ付けてくつろいでいる愛猫の姿を見ると、家の快適さを人間以上に満喫しているなと思います。1日中エアコンの効いた室内で過ごしている猫に、『外は暑いのよ~』と伝えたりしています。」

・「住んでいると、『打合せ中のあの時の話はこういうことだったのか!』と思うことが多く、自分たちでは想像できない部分をきちんと伝えてくださっていたんだなと実感します。」

・「2泊3日以上の出張になると、体がスチームサウナを欲します。帰宅後には真っ先にスチームサウナに向かうようになりました。サウナブームの随分前に提案をしてもらいましたが、こんなにも満足度が高い機器を教えてもらえてよかったです。」

・「子供がサウナ沼にはまっています。」

・「スチームサウナが本当に良い!美容室で髪質が良くなったと褒められます☺ 家に人が泊まりに来た時も、湯船のお湯を毎回変えるわけにはいかないから入浴の順番って気になりますけど、スチームサウナの場合は気を使うことなくとても快適になりました!」

・「モデルハウスに遊びに来るとついつい長居しちゃう☺︎」

「住まい心地はいかがですか?」と質問をさせてもらうと、「快適です~!」から始まり、自邸で特に満足されている部分のお話をしてくださいます。「お困りごとはありませんか?」と質問させてもらうと、長く使い続けるためのお手入れ方法や使い方のご質問が多く、大切に暮らしてくださっているからこそ出る質問だなと感じています。

私たちが住まいづくりで大切にしていることがオーナー様に伝わっているなと嬉しく感じる瞬間であり、よりブラッシュアップできることや今後のご提案に活かせそうなことのヒントをいただけて、とってもありがたいお声となっています。

この場をお借りして、いつもあたたかなオーナー様の皆様に感謝申し上げます。これからも、よりゆたかな暮らしを送っていただけますよう、イベントやWEBでの発信を通じてお手伝いができますと幸いです!モデルハウスにも、いつでもお気軽に遊びにいらしてください。

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美は暮らしのなかにある https://aitohus.com/2024/02/19/mingei-2402/ Mon, 19 Feb 2024 01:02:27 +0000 https://aitohus.com/?p=30468

こんにちは。広報担当の小村です。
先日、東広島市立美術館に行ってきました。

「 民藝 MINGEI―美は暮らしのなかにある 」

3/24(日)までの期間で開催されているのが、「民藝 MINGEI―美は暮らしのなかにある」という展覧会です。

「民衆の暮らしのなかから生まれた美」の価値を人々に伝えようとした柳宗悦氏によって、約100年前に言語化された「民藝」という思想。柳宗悦さんの日本民藝館のコレクションは、国内外の陶磁器、織物、染物、木漆工、絵画、金工、石工、竹工、紙工、革工、硝子など各分野にわたり、約1万7千点もの数にわたるそうです。今回の展覧会では、その一部を「衣食住」のテーマに分けて掘り下げられています。

∟1941年に柳日本民藝館で開催された「生活展」の様子を再現

展示の最終章では「ひろがる民藝」と題して、今も続く民藝運動について紹介されています。その中には、倉敷のガラスや小鹿田焼の器など、まさに日々の暮らしで使用しているものも。作り手のことやその背景を知ることで、さらに愛着が沸き、大切に使いたいなという気持ちが増しました。民藝品は、今も変わらず私たちの暮らしに身近にあり、生活に潤いを与えてくれているのだなと改めて実感します。ものが簡単に手に入る今の時代だからこそ、一つ一つを吟味して、美しいと思えるものに囲まれて暮らしを送りたいなと思います。

∟「これからの民藝スタイル」として、芹沢銈介氏ののれんやartekのstool60などがインスタレーション展示されています

柳宗悦氏の説いた「用の美」ということば。使い勝手を追求し手仕事でつくられた道具は、自ずと美しいという意味合いだそうです。

まさにアイトフースの掲げる「機能美の家」と重なっているなと実感します。日々の暮らしに寄り添い、機能から成る住宅デザインを、これからもお届けできるように努めてまいります。

3/22(金)から東広島で開催させていただく完成見学会にご来場の皆様、タイミングが合えばぜひ立ち寄ってみてください。

民藝 MINGEI―美は暮らしのなかにある
期間|2024年2月10日(土)~3月24日(日)
場所|東広島市立美術館


画像出典:民藝 MINGEI — 美は暮らしのなかにある 公式サイト

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機能美のフルオーダーキッチン https://aitohus.com/2024/02/01/original-kitchen/ https://aitohus.com/2024/02/01/original-kitchen/#comments Thu, 01 Feb 2024 01:45:43 +0000 https://aitohus.com/?p=30387

こんにちは。濱岡です。
今日はアイトフースのこだわりポイント~キッチン編~をご紹介いたします。すでにモデルハウスや完成見学会を通じてご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、改めてどんなところにこだわって住まいづくりをしているのかお伝えさせてもらいます。

目次

一人一人に合わせたオーダーメイド設計

一般的に設計事務所でもキッチンディティールまで設計することは稀なことですが、アイトフースでは、キッチンディティールまで設計することがセオリーの一つになっています。打ち合わせを始める前の段階でお施主様のご希望はもちろん、現在持っている家電や置く予定のもの、身長・利き手・肘の高さ、好みの色・テイスト等をお伺いし、様々な視点からお施主様に合った設計を心がけています。

キッチンの高さや調理スペースの幅等、サイズに関しては数ミリ単位で調整ができ、収納もどこに何をしまうかを一緒に考えながら打ち合わせを進めていきます。その他にもカウンターや扉の材質(ステンレスや木、メラミン等)や色、コンセントの位置・照明等…キッチンスペースだけでも決めていくことがたくさんあるので、その他のスペースももちろんですがキッチンは特に細やかな打ち合わせが必要になります。このタイミングでしっかりと暮らしを見つめなおしておくことで、毎日心地よく使えるキッチンが実現します。

豊かな暮らしをするために必要な設備機器

豊かな暮らしとは何か、一人一人考え方は違いますが、心と時間の余裕はすべての人に必要なのではないかと思っています。私自身、子育てと仕事の両立の中、その心と時間の余裕を持つことは意外と難しいと日々感じています。その中で家事をする時間を減らす事が出来れば、少しだけ心にも余裕ができ、他の時間に充てることができるのです。

「機械に任せられることは任せる」ためにも、弊社では時短家事が叶う家電設備(大容量食洗器やオーブン)の導入をおすすめしております。「食器の手洗い」を続けた場合、一生の内約1年分の時間を食器洗いに費やすとも言われているようです。

食洗機は、ビルトイン式のフロントオープンタイプ(幅60cm)を採用しており、大容量なため一日分の食器を一度に洗うことが出来ます。食器のみならず、フライパンや鍋、調理中に使うボウルなどの機器もすべてまとめて洗うことができ、調理時間の短縮につながります。

さらには面倒な予洗いも必要なく、お子様も含めて「自分の食器は自分で片づける」を習慣づけると、食器洗い担当が必要なくなります。手洗いに比べるとかなり水と電力の節約にもなったりと…メリットあふれる設備です。この良さを実感いただき、建築される方はほぼ100パーセント設置されています。

オーブンはビルトイン電気オーブンを採用しています。こちらのオーブンは大容量で3段調理機能があり、3品を同時調理することも可能です。また、ガス火やIHコンロとは違って常につきっきりになる必要がなくほったらかし調理ができるので、その分の時間を他のことに使えるのです。

オーブンというと焼くのがメインのイメージがありますが、ご飯を炊いたり茶碗蒸し等の蒸し料理、スープ等様々な料理を作ることが出来ます。時短調理ができるだけではなく、食材のうまみを閉じ込めながらより美味しく出来上がるのも嬉しい点です。お施主様の意向をお伺いし、設置するまたは将来設置する場合はそちらのスペースの動線も考えて設計しています。このようにキッチンのスペースを設計するだけでなく、お施主様がより快適に豊かな暮らしができる提案として設備機器も一緒にご提案しています。

*オーブンをより身近に使っていただくために、お施主様に向けて定期的にオーブン教室も開催しております。


デザインと機能美

今回はキッチンだけのお話になりますが、弊社では見た目の美しさはもちろんですが、それ以上に機能美を追求した設計を心がけています。先ほど紹介した設備機器の採用も、必要な時間を確保するための“機能美”であると考えています。

また収納やダイニングとの動線をどうするかにより無駄な動きを省いたり、床をタイルにすることやシンプルな設計にすることで普段のお手入れを楽にしたり…見た目の美しさだけではない、日々の暮らしの中で心を満たしてくれることこそが大切だと思っています。

建築のお手伝いをさせてもらうすべての住まいに対して、キッチンのみならずTV周辺や寝室や、供部屋に至る細部まで丁寧に考え抜いて設計・施工をしております。それぞれのご家族に寄り添った、ベストバランスな住まいづくりができますよう、スタッフ一同今後も努めてまいります。

広島市と早島町にあるモデルハウスはもちろん、お施主様の家をご覧いただける完成見学会にもお立ち寄りいただき、理想のキッチン、理想の住まいを見つけていただけますと幸いです。

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https://aitohus.com/2024/02/01/original-kitchen/feed/ 1
完成見学会レポート|街中に建つ平屋の住まい〈広島市〉 https://aitohus.com/2024/01/25/open-house-report-2311/ Thu, 25 Jan 2024 09:00:00 +0000 https://aitohus.com/?p=29978

こんにちは、代表の西江です。

もはや昨年晩秋のこと、タイムラグありなブログアップとなりましたが、開催させていただきました完成見学会について、ご来場いただくことが難しかった方のためにも写真多めのレポートを投稿させていただきます。

平屋を建築させていただいたのは、広島市中心部より車で15分程、アクセスも良く、商業施設、教育や医療機関も充実した人気エリアです。住まわれるのはご夫婦お二人です。

平屋を建築するには、どうしてもある程度の土地の広さと建築費が多めに必要となるため、分譲戸建てやマンションの割合が多く、広い土地の取得が難しい広島市内での平屋新築は希少です。アイトフースの施工実績としても数%と少ないのですが、望まれている方は少なくない印象です。

目次

平屋デザイン

当日は秋晴れの空、写真加工したかのような雲一つない好天気に恵まれました。

平屋の外観デザインの特徴としては、低い屋根によつて建物全体がより地面に根付いた印象となります。当然、屋根や雨樋を間近に見ることなりますので、フラット瓦と亜鉛チタン合金の樋が水平ラインを強調し、シンプルながら建物に重厚感をもたらしてくれています。このフラット瓦は、寄棟の四隅にある棟の部分がシュッとしているので瓦と言われないと気づかないほどシンプル、もちろん陶器瓦なので半永久的な耐久性をもっています。亜鉛チタン合金の樋は、人がぶら下がっても大丈夫なほど強靭で80年以上の耐久性があるといわれています。これらの建材ほどシンプルでありながら重厚感を感じさせてくれる素材は、あまり見あたりません。

右手の木で造られている部分は、バイク置場+物置スペースです。生活が始まるとどうしても雑多なものが外に見えてしまいがちですが、このような一体化されバックヤード的物置を設けることにより、シンプルで重厚な家の佇まいがより強調されます。

車好きな人が車やバイクを見て楽しむのと同じように、年月を経ても住まう人が外観を眺めて「いい家だな」って…しあわせ気分に浸れること。倉敷の美観地区のように永く大切に維持してもらえるよう、本物素材に拘ってシンプルで機能的に暮らせる住まいがアイトフースデザインだと考えています。

パッシブデザイン木製トリプルガラス窓

南面ファサードは、冬季時に太陽光をできる限り多く室内に取入れ、太陽高度が高い夏季は、計算された軒の出が日差しの侵入を遮るパッシブな設計となっています。基本的に四季があり、雨の多い日本の住まいには「軒の出」はとても重要です。

白く塗装された木製トリプルガラスの窓は、EU製で世界最高レベルの断熱性能を有しています。紫外線も約70%カットできる窓ですが、夏季の西日や照り返しを遮蔽するためにタープなどの日除けは必須です。日射遮蔽ができていないと設計計算上で高性能な数値を出せたとしても、その性能を生かすことができないばかりか逆に熱がこもりエアコンの効きが悪くなり、不快な住環境にさえなってしまう可能性があります。日射遮蔽ができてこそ高性能なポテンシャルを引き出すことができるのです。

こちらのお住まいも軒樋に取り付けて、更にタープをフェンスに取付がしやすい設計になっています。一般的には、タープなどは住んでから施主さんが考えればよいということになっている場合が多いと思いますが、意外と植栽が邪魔したりタープを固定するところがなかったりで、適切な大きさのに日除けをベストな位置に設置することは意外と難しい場合が多いのです。なので、日除けは一例ですが庭外構計画とも関係してくるというわけで、家具と家と庭外構の同時計画が必要となるのでトータルプランが大切ということです。

外壁は、南九州の火山灰(シラス)を原料につくられたサスティナブル素材「そとん壁」の塗り壁を標準採用しています。より汚れにくく重厚感を持たせるために「かき落とし」という凹凸ある左官仕上げで施工しています。
(そとん壁を採用したアイトフース20年超の施工事例をご覧いただくことが可能です。)

 ∟そとん壁視察ブログこちら

家具計画

家具計画も設計の一つとして同時進行することが基本です。

アイトフースでは、家の大小にかかわらず、殆どのお住まいで2m以上のソファやダイニングテーブルをゆとりあるサイズ感で置けるように設計配慮しています。一般的な、住まれてからのアンケートによると、「壁に着けてソファを配置する選択肢しかない」「大きなテーブルを選びたくてもサイズが窮屈で置けない」「コンセントや照明との配置が合わず思い通りのインテリアにならない」などの不満が少なくないようですが、家の設計と同時に考えないとそれらの問題を解決することはムリなのです。

こちらのお住まいでは、アイランド的にリビングの中央に2メートルぐらいのソファを配置することも可能ですし、ソファなしでギャッベを敷いてクッションソファなどで床に座るのも良いかと思います。また、テレビ台や勉強机などのカウンターは、建築工事の中で造らせていただくことが殆どです。写真のように壁掛けとすることでお掃除がしやすく浮遊感がでるのでお勧めです。

全棟に漆喰塗り壁を採用する理由

室内壁材は、十数年前からドイツ製漆喰(塗り壁材)を採用し、全棟室内全てを塗り壁にすることがスタンダードとなっています。100%天然原料であることは、ビニルクロスによる室内汚染をなくすだけではなく耐火性(火災時の燃え広がり)などのこと、アロマが広がらないほど家庭の臭いを消臭してくれること、メンテナンスの容易さや将来のリフォーム費用のことを考えてもコストパフォーマンスが高いので、(30~40坪程度の家中全て塗装しても60~100万円程度の差額です。)窓や断熱性能などと同じくプライオリティを最上ランクとして考えるべきなのがこの塗り壁仕様です。

また、写真からも感じとっていただけることと思いますが、何とも柔らかなテクスチャーではありませぬか?鉱物からできた自然素材ならではの質感は、独自の塗り手法で柔らかに仕上げられます。朝陽から夕暮れ時までの室内への光の入り方の変化にともなって壁の表情(手仕事)が移ろいを見せてくれ、夜の灯りもこの上ないインテリアの脇役としてシンプルに温かみをを生んでくれます。

フルオーダーキッチンで家事効率とクオリティアップ

シンク一体で作り上げられたカウンターは、ホットバイブレーション仕上げ(特殊加工を施した5㎜無垢ステンレスSUS304)で存在感がハンパないです!といってもマットで静なる主張とでもいいますか、クール&ホットの絶妙なかっこよさが素敵すぎです!

シンク右横には食器洗い機がドア中にビルトインされています。吊戸収納も使い易い高さに設け、ドア材やカウンター、換気フードに至るまでどれもお手入れが最高に簡単な機種を選んでいます。壁面タイルも一手間かけて、目地なし突付けで施工していますので水スプレーとマイクロファイバークロスで簡単お手入れが可能で、見た目も良くてお掃除楽な仕様となっています。

写真には写っていませんが右手前にはドイツ製オーブンも設置され、料理を効率よくしかもクオリティアップした調理ができるようになっています。住まわれてからスタッフが家庭訪問し、使い方をお伝えしています。「なぜ海外製なのか日本製が一番よいのでは?」などと不安や疑問に思われることも多いかもしれませんが、その辺りは住環境の先進国である欧米をお手本にしなくては生活のクオリティアップが望めないところです。

イベント「住まいづくりの勉強会」でも詳しくお伝えしていますので参加いただければ幸いです。

「和と北欧」の相性のよさをお伝えしたい

ダイニング横に設けられた和室は約4帖ですが、吊り押入れに地窓があり玄関横の庭木を楽しむことができます。ジョージ・ジェンセンの花器やアルネ・ヤコブセンデザインの掛時計もしっくり馴染んでいますね。因みに座卓もデンマーク製です。

北欧、特にデンマークのデザインはシンプルで機能的なスタイルで知られています。このスタイルは、日本の伝統的な美意識に通じるものがあり1960年代ぐらいにデンマークのデザイナーたちは、日本の美学や哲学からインスピレーションを受け、独自のデザインを生み出してきました。例えば、日本国内の至る所で見かけるようになったデンマークの「レ・クリント社」の照明器具は、日本の折り紙からの発想で製品開発され日本の美意識や技術から影響を受けている代表的事例の一つです。

このように、日本とデンマークは民藝やデザインの分野で深い関係があります。両地域の文化交流が、創造的なインスピレーションを生み出し続けているので「和と北欧」は相性がよいのは当然のことなのです。

家事時間を減らすだけではなく、家事をクオリティアップさせる設計

日々、何度か使う洗面スペースは、シンク左の天井までの収納やカウンターとミラーを大きめに設けることでゆとりマインドが生まれます。

脱衣&ランドリールーム(右写真)は、乾燥機「乾太くん」、ユニットバスにはスチームサウナが設置されています。スチームサウナは、美容と健康に効果的そしてお掃除がほとんどなくなるという秀逸さは何度となくお伝えしていますので、ここでは裏技をお伝えします。それは衣類を入浴させてスチームでケアすることです。最近、国内家電メーカーからスチーム機能を備える洗濯機が発売されたようですが、ミーレやAEGなど海外洗濯機には以前からあり珍しいものではありません。セーターや上着など毎回洗わない衣類の臭いやしわ取りにスチームモードが使えますがこちらのスチームサウナ室内であれば洋服をハンガーに吊るした状態でスチームケアできるので、10分程度入浴させれば洗濯やクリーニングの回数も減り洋服も長持ちさせることが可能となります。

これから住まいづくりをされる方へ

これから住まいづくりをされる方へメッセージをお伝えするならば、「できるだけ多くのリアルな家を見ましょう」と言いたいです。

多くの方がWEBやSNSなどで気になる住宅会社などを知ることと思いますがそのWEBの施工事例やブログをできるだけ多く見ていくと、ある程度、好みの住宅が何社か絞られてくるかと思います。その住宅会社のモデルハウスのみではなく、リアルに建築している「完成見学会」にできるだけ多く参加しましょう。土地を探している方、計画がまだ先の方もとにかく、実際に注文されてのリアルな施工例である「完成見学会」に参加されることをおすすめします。

多くの完成見学会を体験し、各住宅会社の説明を聞くことで住宅に対しての知識が増え疑問も湧いてきます。特に着目する部分は住宅という多額の投資をして「今までの暮らしの問題点をどう解決できて生活がどう変わるのか」そして「どのように暮らしたいか」ということだと思います。そうすることで、家族の住まいづくりの方向が見えてくることと思います。多くの人が一生に一度の住まいづくり、納得し後悔したくないはずです。そのためにも時間をかけて多くのリアルな完成見学会に参加されてください。

そして最後に、日本の現状として車やファッション、野球やサッカーなどのスポーツ、その他様々な分野で欧米から学び日本が世界のトップレベルになってきたことからも。住宅の分野でも同じく住環境先進国の最先端住宅事情を知り、住宅づくりに取組むことが必要だと思うのです。

【近日開催の完成見学会】

家事時間1/2設計の家
 場所 大竹市西栄付近
 日程 2024/2/16(金)~2/20(火)
 ∟ 詳細は こちら

庭と繋がる暮らし
 場所 岡山市北区中井町付近
 日程 2024/3/8(金)~3/9(月)
 ∟ 詳細は こちら

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artek・vitra 価格改定のお知らせ https://aitohus.com/2024/01/18/artek_vitra_kakakukaitei/ Thu, 18 Jan 2024 04:15:03 +0000 https://aitohus.com/?p=30297 北欧を代表する家具メーカー、artek(アルテック)とvitra(ヴィトラ)よりお知らせです。

家具制作の為の原材料の高騰を受け、2024年2月より価格改定が行われることとなりました。アイテムや仕様により異なりますが、概ね6%前後の値上がりとなります。

芸術と技術の融合によりモダンデザインを追求するartek、そしてホームやオフィスなど空間の質向上を目指しアイテムを発信し続けるvitra。この機会に改めてご検討頂けましたら幸いです。

アイトリブでは、現行価格でのご注文を2024年1月29日(月)まで承ります。

その他ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

価格改定対象アイテム 一例

〈 artek 〉

「スツール60(ナチュラルラッカー)」
現行価格 ¥31,900-(¥29,000+tax) → 新価格 ¥35,200-(¥32,000+tax)

〈 vitra 〉

「イームズ エレファント」
現行価格 ¥38,500-(¥35,000+tax) → 新価格 ¥41,800-(¥38,000+tax)

*価格が据え置きのアイテムもございます。ご検討中の方はお気軽にお問い合わせください。

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本件に関するお問い合わせはこちら

0866-97-5180(岡山 AITOLIV+)

info@aitoliv.com

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自然素材を生かした掃除法 ナチュラルクリーニング https://aitohus.com/2023/12/24/natural-cleaning/ Sun, 24 Dec 2023 09:00:06 +0000 https://aitohus.com/?p=30242 こんにちは。現場管理の川口です。
気が付くとあっという間に年の瀬に・・・やっておきたい事、やらないといけない事毎年どうしてもバタバタしてしまいますよね。大掃除もその中のひとつだと思います。今回は大掃除でも普段のお掃除でも使えるナチュラルクリーニングの知識をブログでお伝えしていきたいと思います。

目次

ナチュラルクリーニングとは?

自然界にある素材から成る洗剤を使って、様々な汚れに対し化学の中和の力を利用してお掃除していくことを「ナチュラルクリーニング」といいます。人体やペット、環境にも負荷が少ないというメリットだけでなく、実は非常に安価で手に入るので家計にも優しいです。汚れの質と洗剤の質を知ることで、少ない手間で効果的に汚れにアプローチできるので毎日のちょっと掃除、ついで掃除にもぜひ使っていただきたいです。

基本の洗剤について

重曹(弱アルカリ性)

普段の洗剤の代わりとして、手垢や油汚れ、食品のタンパク汚れなど【酸性の汚れ】にたいして効果を発揮。消臭、中和、吸湿、研磨などの効果が見込める。

クエン酸(酸性)

トイレ・お風呂水回り用洗剤の代わりとして、水垢や石鹸カス、カルキ汚れや尿汚れ【アルカリ性の汚れ】に対して有効。アンモニア臭やたばこの消臭にも有効。

酸素系漂白剤【過炭酸ナトリウム】(アルカリ性)

塩素系漂白剤の代わりとして、樹脂製品や外壁の汚れ、シミ、カビ落としなどに有効。漂白・消臭・除菌効果あり。

アルコール 【エタノール】(殺菌・カビ予防)

除菌・消毒効果。よく触れるところ雑菌繁殖しやすい場所の拭き掃除に。溶解作用があるので油汚れ皮脂汚れにも効果的。揮発性が高いので拭き後がのこらず2度拭きの手間がない。

汚れの性質について

《酸性の汚れ》
油汚れ/手あか/皮脂/食品のたんぱく質汚れ/血液/湯垢(水垢+石鹸カス+皮脂)・・・キッチン、リビングなど

《アルカリ性の汚れ》
水アカ/せっけんカス/尿汚れ/カルキ汚れ・・・風呂、トイレ、洗面、水回り

ほんの一例ですが、レンジフード周りやキッチンIH周りについた頑固な油の汚れは酸性の汚れなので、アルカリの性質を持った重曹を使うことで中和し汚れを除去しやすくなります。

鏡やカランについた白い水垢はアルカリ性の汚れに分類されるので、酸性の性質をもったクエン酸水を吹きかけて拭くことで中和しキレイになります。

ほんの触りのお話だけにはなりましたが、基本さえおさえておけば家中のお掃除のお役に立てると思いますので、ぜひナチュラルクリーニングに興味をもっていただけますと幸いです。年末のお掃除の一環として、簡単なところからぜひ実際に取り組んでみてください。

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映画『アアルト』 https://aitohus.com/2023/12/16/aalto-film/ Sat, 16 Dec 2023 03:10:00 +0000 https://aitohus.com/?p=30198

こんにちは、アイトリブの藤原です。

先日、神戸で映画『アアルト』を観てきました。以前もスタッフブログで20世紀を代表する建築家アルヴァ・アアルトについて触れましたが、今回映像を通して彼の人生を垣間見ることで、初めて分かったことや感じたことがたくさんありました。

岡山や広島でも順次公開されているようでぜひ一人でも多くの方に観ていただきたく、個人的に印象深かった部分をこのブログでお伝えできればと思います。

目次

人が中心のデザイン

普段から北欧インテリアに接するなかで思うことがあります。それは、どれも使い手の立場になり考えてデザインされたものだということです。アルヴァのデザインも正しく“人中心”で、インテリアだけでなく建物にも同じことを感じます。

以前のブログでパイミオ サナトリウム(1933年)を挙げましたが、アルヴァ自身が患者として病院で過ごした経験が活かされていることを知りました。
病に苦しむ人たちの気持ちが少しでも明るくなるような色使いや座ると結核の症状が緩和され呼吸が楽になる椅子、無機質な印象を与えない素材選び、曲線を用いた有機的な内装。モダニズム建築の代表作とされていますが、病院としての機能や合理性だけに留まらない包容力を感じました。先述のエピソードも裏付けとなり、デザインにより説得力を持たせています。

子どもたちとアアルト建築

さらに記憶に残っているのは、子どもたちが建物内外で過ごしている様子でした。

ヴィープリ図書館(1935年)では、スカイライトから降り注ぐ自然光に満ちた空間に設置された階段の手すりがあります。予告のトレーラー動画にも映っている1シーンですが、そのくぼみに子どもたちが手を添わせながら列になり下っていく姿が印象に残っています。

そしてもう1つが、ユヴァスキュラ教育大学(1956年)の外で子どもたちが楽しそうに追いかけっこをしているシーンです。まるでアスレチックのように塀を飛び越えていく姿と、建物がそれをあたたかく見守っているようにもみえてほほえましくなりました。無意識に触れたくなったり、安心感をいだいたり。迷いがない子どもたちの素直な行動一つひとつが、アアルト建築の魅力を改めて伝えてくれているように思えました。

支え続けたアイノ

今回の映画は、アルヴァ・アアルトの1人目の妻アイノにもスポットライトが当たっています。アイノがアルヴァの設計事務所に入所したのち、1924年に二人は結婚しました。建築はアルヴァが、インテリアはアイノが担当したと伝えられることもありますが、二人の役割を明確に分けることはできず、あくまでも立場は対等。お互いの才能を認め合い、協働でプロジェクトを進めていました。

▴ アルヴァとアイノの合作とされる「アーロン・クッカ(アアルトの花)」サヴォイベースの原型となる器

アルヴァが国際的な評価を得て世界を駆け回っていた間、アイノは妻として家族を守りながら、artekの経営や建築事務所の仕事に取り組んでいました。今回の映画では会えない時間を埋めるかのような二人の手紙のやりとりがたびたび出てきますが、正直な言葉で紡がれた文章は切なくもアイノの力強さを感じずにはいられません。時には男女問わず誰からも好かれる旅先のアルヴァを心配し、揶揄するような内容もありましたが(笑)アイノはアルヴァのことを「ろくでなしのいたずら好き」だと評していたそうですが、映画を観終わったあとはそれすら愛のある言葉に聞こえました。

アルヴァ・アアルトの人柄

最後に、今回の映画で個人的に一番衝撃だったのはアルヴァ・アアルトの人柄でした。
アイトリブでも取り扱っているartek(アルテック)からアルヴァの存在を知った私は、まず彼が手がけたインテリアや建築に興味が湧き、写真を見たり文書を読んだりしていました。「北欧の賢人」と例えられたアルヴァのことを、肖像を見て勝手ながら気難しそうな人だとさえ思っていました。
ですが、スクリーンのなかで動くアルヴァは正反対。周りの人から愛される自由奔放なキャラクターで、魅力に溢れた人として描写されています。私は驚くと同時に、スッと腑に落ちた感じがしました。

▴ 左上「ヴィラ・カルピオ(1923年)」右上「ヴィラ・マイレア(1939年)」左下「ムーラッツァロの実験住宅(1954年)」右下「フィンランディア・ホール(1971年)」

以前アルヴァが手がけた住宅が掲載された雑誌を読んだことがあるのですが、時系列にまとめられた写真からは本当に同じ人が設計したのか?と思うくらい変化に富んでいたのです。北欧の古典建築からモダニズム建築へ、そして自然とともに生きるフィンランド人としての住まいへと。晩年に向けて洗練の度合いを深めていきながらも、そこには囚われない自由さがありました。

アルヴァの生涯を追うドキュメンタリーとしても観ることができるこの映画は、華々しい活躍だけではなく最終的にネガティブな部分を映して幕を閉じます。ですが、包み隠さず描かれたありのままの姿に人間らしさを感じ、家で使っている家具にもますます愛着が湧きました。今までは漠然としていましたが、映画を通してアアルト建築やインテリアに惹かれる理由が少しわかったような気がします。はじめて見た気がしない懐かしさやあたたかく受け容れてもらえた感覚になるのは、アルヴァの人柄が宿ったデザインだからかもしれません。

映画を観終わったあと、つい勢いでアイノとアルヴァの書簡集(500ページ超)を購入してしまったので、年末年始はアアルトに思いを馳せながらゆっくり読もうと思います。

広島・岡山でも公開中です。観られた方はぜひ感想をお聞かせください!(私はもう一度観に行く予定です)

映画『アアルト』webサイト

広島 福山駅前シネマモード 12/21(木)上映終了予定

岡山 シネマ・クレール 12/28(木)上映終了予定

画像出典

Alvar Aalto Foundation
Visit Alvar Aalto

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